ゴルフの自宅練習:ネットなしでもできるドリルと週3回のメニュー
要点
本物のボールを打たなくても、家でできる練習はたくさんあります。鏡でアドレスと姿勢、グリップ、ゆっくりした素振り、数を数えてのリズムづくり、やわらかいボールでタオルに落とすアプローチ、パターマットでのパット。1回20分、目標をひとつ決めて週3回続ければ、ラウンドの間もスイングの感覚を保てます。
家での練習では、フルショットがどこへ飛ぶかはわかりません。それでも、球筋を決めるものの多くは家で整えられます。立ち方、クラブの握り方、クラブが最下点を迎える位置、スイングのリズム。家で少しずつ回数を重ねれば、練習場はスイングを作り直す場所ではなく、確かめる場所になります。
1回の練習には目標をひとつ決めます。「グリップとアドレス」や「10球中7球をタオルに」は練習になりますが、「ゴルフの練習」では練習になりません。
振る前に部屋を確かめる
弾道測定器やシミュレーターを販売しているRapsodoは、室内用ゴルフシミュレーターに必要な天井の高さを最低9フィート(約2.7メートル)、背の高いゴルファーなら10から11フィート(約3から3.4メートル)としています。家の部屋の多くはこれより低いので、測って確かめていないなら、室内ではハーフスイング、パット、ゆっくりしたドリルにとどめます。
初めての場所では、アドレスしてからトップまで、そしてフィニッシュまで、ごくゆっくり振ってみます。天井、照明、壁にクラブが当たるなら、その部屋ではそのスイングはやめます。クラブと腕の長さより広い範囲を空けて、ペット、子ども、壊れやすいものはその外に出しておきます。よく壊すのはガラス戸とテレビです。
室内や狭い庭では、ウレタンなどのやわらかい練習用ボールだけを使います。硬い床から本物のボールを打つと、どこへ飛ぶかわかりません。室内で振るなら、ショートアイアンかウェッジがいちばん安全です。マンションなら、床に響く音や時間帯にも気を配ります。
ネットなしでできること
ここで使うのは、クラブ、鏡、タオル、やわらかいボール数個だけです。
鏡でアドレスと姿勢を確かめる
全身が映る鏡に横向きに立ち、7番アイアンを持って4つを確かめます。膝が軽く曲がっているか。背中をまっすぐにしたまま股関節から前傾しているか。腕が肩から真下に垂れているか。体重が足の真ん中に乗っているか。次に鏡に正面を向けて、ボールの位置とスタンス幅がコースでのものと同じかを確かめます。
アドレスしたら離れて、もう一度アドレス。10回、毎回確かめながらやって5分ほどです。
グリップ
グリップして見下ろします。リードする手(右打ちなら左手)のナックルが2つか3つ見えて、親指と人差し指でできるV字があごと右肩の間を指していれば大丈夫です。手を離し、クラブを置いて、もう一度握ります。テレビを見ながら20回で十分です。グリップを変えると、なじむまで何週間もかかります。長くやるより、回数を多くやるほうが向いています。
ボールなしの素振り
ボールなしでゆっくり振ると、速く振ったときには感じられない位置を感じられます。マット、じゅうたん、芝の上でやり、硬い床の上では振りません。
止めるハーフスイングでは、左腕(右打ちの場合)が地面と平行になるまでテークバックし、そこで2秒止めて、鏡でフェースの向きを確かめます。そこから振り抜いて、右腕が地面と平行になる位置でまた止めます。10回。
同じ場所をこするドリルでは、ボールの位置にコインを置き、その手のひら1枚分後ろに畳んだタオルを置きます。タオルに触れずに、コインのところか少し先でマットや芝をこするハーフスイングをします。タオルに当たるなら、最下点が手前すぎます。20回。
最後に半分のスピードでフィニッシュまで振り、3秒止めます。体重は左足に乗り、ベルトのバックルが目標を向いている形です。ふらつくなら、もっとゆっくり振ります。
数やメトロノームでリズムをつくる
ツアー選手のスイングのスピードはまちまちですが、リズムはほとんど同じです。ツアー選手のスイングを動画で1コマずつ計ったJohn Novoselは、Sports Illustratedで、バックスイングにかかる時間はインパクトまでのダウンスイングのおよそ3倍だと書いています。全盛期のアーニー・エルスは、上げるのに24コマ、下ろすのに8コマでした。スピードは真似しなくていいので、比率だけ真似します。
上げながら「いち、に、さん」、下ろしながら「いち」と数えるか、メトロノームアプリで一定のテンポを鳴らして、それに合わせて振ります。最初はゆっくり、数を崩さずに振れるようになってからテンポを上げます。15回で十分です。この数え方はコースでも使えます。1番ホールのティーで、頭の中で数えます。
庭でアプローチ
庭が少しあれば、やわらかいボールで練習できます。3メートル先と6メートル先にタオルを1枚ずつ置き、ウェッジでそれぞれ10球打って、何球タオルに落ちたかを数えます。次に9番アイアンで同じことをして、低い球筋の感覚をつかみます。次の練習では、その数を上回るのが目標です。
5メートル先の洗濯カゴやバケツも、いい目標になります。入れるには、そこまで運んでやさしく落とすしかないからです。やわらかいボールはあまり飛ばないので、たいていは小さな庭で足ります。庭がなければ、室内のアプローチマットでタオルを狙う練習でも代わりになります。
パターマットで練習する
パターマットやじゅうたんは素直に転がりますが、グリーンと同じ速さになることはまずないので、距離感ではなく打ち出しの方向とストロークの練習に使います。道具のいらないドリルが2つあります。フローリングの板の継ぎ目か、床に貼ったマスキングテープに沿って転がし、ボールがその線からはずれないかを見ます。次に、ボールの30センチ先のライン上にコインを置き、その上を通るように10球転がして、10球中8球を目指します。家でできるパター練習に、ほかのドリルと目標、15分のメニューがあります。
ネットやショットマットがあれば
ネットとマットがあれば、本物の当たりを確かめる練習が加わります。ネットではボールがどこへ飛んだかはわからないので、飛距離ではなく、当たりと打ち出しの方向で判断します。
当たりを確かめるには、フェースにショットマーカーかマスキングテープを貼るか、足用のパウダースプレーを吹きつけて、7番アイアンを7割から8割の力で10球打ち、跡を見ます。フェースの真ん中にまとまっていれば上出来です。ガレージで打つなら、ネットに当たった球を見るより、この跡のほうがよくわかります。
打ち出しの方向は、ネットにテープを1本貼って目標にし、10球それぞれをそこに打ち出せるかを試します。
最後に3球、1球ごとにコースと同じルーティンを通してから打ちます。
マットは平らで硬い場所に敷き、ネットの穴とフレームの傷みは毎回確かめます。この距離では、すき間を抜けたボールは本当に危険です。
家でできるゴルフのための体づくり
スイングでは、頭をあまり動かさずに股関節と背中の上のほうを回す必要があります。やさしい柔軟運動をしておくと回りやすくなり、家での練習も楽になります。一般的な運動で、治療ではありません。痛みが出たらやめ、けががある場合は始める前に理学療法士や医師に相談してください。
- 座って回す:椅子に座ってクラブを胸の前で抱え、腰を動かさずに肩をゆっくり左右に回します。左右10回ずつ。
- 腰を回す:クラブを腰の前で横に持って立ち、肩は正面を向けたまま腰だけを回します。左右10回ずつ。
- オープンブック:膝を曲げて横向きに寝て、両腕を前に伸ばし、上の腕を反対側へ開いて、手を目で追います。左右8回ずつ。
- バランス:アドレスの姿勢で片脚で20秒立ち、反対の脚に替えます。
プレー前にこの5分をやっておくと、ゴルフのウォーミングアップのいい準備にもなります。
週3回の自宅練習メニュー
20分を週3回なら、たいていの予定に入ります。1回ごとにテーマがあり、どのブロックにも目標があります。
| 回 | 分 | やること | 目標 |
|---|---|---|---|
| 1:アドレスとスイング | 5 | 柔軟:座って回す、腰を回す | 急がずに一通り |
| 5 | 鏡の前でアドレスとグリップ | 確かめながら10回 | |
| 10 | 止めるハーフスイング、同じ場所をこする | 20回中15回タオルに触れない | |
| 2:アプローチとパット | 5 | 柔軟:オープンブック、バランス | 一通り |
| 10 | 3メートルと6メートルのタオルへアプローチ | 前回の数を上回る | |
| 5 | パターマットでコインのドリル | 10球中8球がコインの上を通る | |
| 3:リズムとルーティン | 5 | 柔軟:座って回す、バランス | 一通り |
| 10 | 数かメトロノームに合わせて素振り | 3対1の数を崩さずに15回 | |
| 5 | ショット前のルーティン、ネットがあればネットに打つ | 3球、毎回ルーティンを通す |
練習場やコースに行ける日は、どれか1回をそれに替えて、その回のテーマを持っていきます。
練習したことを記録する
練習ごとに、取り組んだことと次に試すことを1行書いておけば、毎回一からやり直さずにすみます。Golf Journalなら、場所(パッティング、アプローチ、フィットネスも選べます)、時間、メモをつけて練習を記録できますし、始めるときに練習タイマーを開始して、残りは終わってから入力することもできます。スイングのポイントとドリルは次の練習に引き継がれます。ラウンドのあとはそのラウンドのメモから練習を計画できるので、次の自宅練習で、打数を失ったところに取り組めます。何を書いておくといいかはゴルフノートの書き方にまとめています。
よくある質問
家での練習で本当にゴルフはうまくなりますか?
球筋を見る必要のない部分なら、うまくなります。アドレス、グリップ、姿勢、リズム、テークバック、短いアプローチ、パット。家で確かめられないのはフルショットの行き先なので、家でやったことを1、2週間に1回は練習場かコースで試してください。
ネットなしで家でできる練習は何ですか?
ボールを使わないゆっくりした素振り、鏡でのアドレスと姿勢のチェック、グリップ、数やメトロノームに合わせたリズムづくり、庭があればやわらかいボールでタオルやカゴを狙うアプローチ、パターマットでのパット。家での練習はこれでほとんどカバーできます。
部屋でクラブを振るには天井の高さがどれくらい必要ですか?
弾道測定器メーカーのRapsodoは、フルスイングする家庭用シミュレーターに必要な天井の高さを最低9フィート(約2.7メートル)、背の高い人なら10から11フィート(約3から3.4メートル)としています。家の部屋の多くはこれより低いので、室内ではハーフスイング、パット、ゆっくりしたドリルにとどめ、速く振る前にまずトップまでごくゆっくり上げて確かめてください。
ゴルフ初心者が家でやるならどのドリルがいいですか?
まず鏡の前でグリップとアドレス、次にマットや芝の同じ場所をこするゆっくりしたハーフスイング、それから3から5メートル先のタオルに落とすアプローチ。それぞれ10分ずつ、週に数回やれば、練習場に持っていけるアドレスと当たりが身につきます。
冬のゴルフ練習はどうすればいいですか?
ほとんどを室内に移します。鏡の前での確認、リズム、パターマット、体の柔軟性。天気のいい日は庭でアプローチ。20分を週3回続ければ春までアドレスとリズムを保てますし、練習ごとにメモを残しておけば、何をやってきたかがわかります。